幹細胞医療について
再生医療にはいろいろな方法がありますが、中でも注目されるのは自家式の幹細胞移植です。
これは、本人の脂肪由来の幹細胞(※1)を抽出し、培養液で培養・増殖させ(最低でも2〜3週間必要)本人に戻す(投与する)方法です。
これにより、従来の医療とは異なる根本的な治療が可能になりました。
これまで幹細胞は、主に美容整形・アンチエイジング等の美容医療の分野で利用されてきました。
現時点での一般疾病への症例は少ないものの、すでに様々な難病や慢性疾患の治療が行われ、 その有効性が確認されており、今後臨床を重ねていく中でさらなる成果が得られることが期待されています。
このような効果を得られる背景には、他の幹細胞移植と違った大きな特色があります。それは、脂肪から幹細胞を分離、増加させ、膨大な数の幹細胞を投与すること(最低でも5000万個)から得られる効果です。
世界中で競って研究が進んでおり、様々な疾病に対して効果があることが解明されつつあります。また同様に、自家式の幹細胞移植に関しては、自分の幹細胞を自分の体内に戻す形をとっているために、いわゆる免疫的な拒絶反応もなく高い安全性も確認されています。
幹細胞を応用した再生医療は、病む人にとって大きな福音であり、国家プロジェクトとしても注目を集めています。
※1幹細胞とは、組織や臓器に成長する元となる細胞のことです。
幹細胞は肝細胞、腎臓細胞、骨細胞、骨髄細胞、血管内皮細胞、心筋細胞などに分化し成熟することが出来ます。